2014年はムーミンの原作者、トーベ・ヤンソンの生誕100周年でした。これを記念して、2015年に劇場で公開された「劇場版 ムーミン谷の彗星 パペット・アニメーション」。
ムーミンファンなら見たことがあるのでは?
まだ見たことのがないという人は、Amazonプライム・ビデオや日本最大級のビデオオンデマンド<U-NEXT>などのVODで見ることができますよ。
今回は、「劇場版ムーミン谷の彗星パペット・アニメーション」と原作小説の違いや、吹き替え声優、ネタバレを含めた感想などご紹介します。
映画ムーミン谷の彗星 劇場版 パペット・アニメーションとは?
「劇場版 ムーミン谷の彗星パペット・アニメーション」を知らない人のために、少し解説を(*^^*)
この作品は、1978年から1982年にポーランドで制作、放送されたものです。
ドイツ、イギリス、フィンランドでも放映され大人気に!しかも人気があっただけでなく、作品自体も高く評価されました。
その制作から約30年が経った2010年に再編集され、カンヌの映画マーケットで披露!もちろん、そこでも大人気に。
でも日本では見る機会がなく、ムーミンファンの間では「幻の作品」と呼ばれることもありました。
そんな貴重な映画が2015年、日本で公開。
当時はムーミンファンだけでなく、子どものころにムーミンをみて育った大人が、懐かしい!ということで評判になりました(*^▽^*)
しかもこのパペット・アニメーションのムーミン谷の彗星は、アニメとは違い、フェルトでできた温かみのあるムーミンたちが何とも言えずかわいいカワ(・∀・)イイ!!
この作品は、原作者トーベ・ヤンソンがもっとも愛した作品とも言われています。
映画ムーミン谷の彗星 パペット・アニメーションとは?
フェルトといっても子供向けの人形劇的なものではなく、大人が見てもホッコリ・あったかい気持ちになる、芸術性の高い映画になっています。
そもそもパペット・アニメーションって知っていますか?
いわゆる「ストップアニメーション」といわれるジャンルの1つですね。
1コマ1コマ写真撮影し、それをつなげて動いているように見せるという、なんとも気が遠くなる作業の果てに出来上がった作品です。
ストップモーションアニメの代表的なものに「ウォレスとグルミット」がありますが、これは粘土で作られた人形を少しづつ動かして作品にしています。
ムーミン谷の彗星のパペットアニメは粘土ではなくフェルト人形なので、さらに温かみのある優しい質感の、何とも言えない癒される映像になっています。
劇場版映画「ムーミン谷の彗星」は、アニメとは全く違った魅力を放った映画なんですよ。
映画ムーミン谷の彗星 原作は名作と言われた一つ
ムーミン小説シリーズの中でもこの「ムーミン谷の彗星」は、作家トーベ・ヤンソンが、書いては直し書いては直しを繰り返し、何度も推敲した作品です。
ムーミン小説のなかでも、こんなに思い入れが強い作品は「ムーミン谷の彗星」だけだとも言われています。
なぜならこの本は、原作者トーベ・ヤンソンが戦争を体験する中で執筆され、数度にわたる戦争体験を通して、戦争に対する強い思いが反映された作品だからです。
「ムーミン谷の彗星」は、家族愛や友情を元に描かれた他のムーミンシリーズとは違い、海・森・風などの自然、地震などといった自然災害がリアルに描かれ、他のムーミン原作シリーズとはテーマが違った作品になっています。
ムーミン谷の彗星の原作本については、こちらの記事を読んでみてくださいね。
映画ムーミン谷の彗星 ビヨークの歌声とオープニング映像の破壊力
主題歌は、アイスランドの歌姫ビヨーク!このビヨークの歌声がとにかくすごい!
ムーミンの世界観が一気に吹き飛ぶ、独特の世界。
ビヨーク本人もムーミンの大ファン!らしく、彼女の独特の歌声とミステリアスな雰囲気、なのにどこか可愛らしい歌声。
そこに、とってもカラフルでキュートな色遣いのパペットたちの動きがマッチして、芸術的なオープニングに仕上がっています。
ムーミン映画と知らずにオープニングだけ見ると、オシャレな映像が流れて、まるで別映画を見ているようでもあります。さすが北欧!センスが違います。
映画ムーミン谷の彗星 まるでポストカードのような美しい映像
出典:ムーミン谷の彗星
オープニングの映像だけでなく本編の画像も、まるで絵本のような、絵画のような美しく芸術的な映像です!
もう、本当に芸術品ですね。
出典:ムーミン谷の彗星
ストーリー的には、地球滅亡の危機!という何とも暗い・シリアスなシーンが多いですが、この美しい映像のおかげで、あまり重苦しくならずにすむという二次的効果も(笑)
出典:ムーミン谷の彗星
とにかく特質すべきは、映像の美しさ。
CGとはまた違った、人間味あふれる手作りの温かさ、優しさ、繊細さなど、機械では絶対に出せないすばらしさが、そこにあります。
出典:ムーミン谷の彗星
映画ムーミン谷の彗星 吹き替えはTVアニメシリーズのオリジナル声優
「劇場版 ムーミン谷の彗星・パペットアニメーション」の吹き替え版声優はこちら。
<日本語吹き替え・声優一覧>
・ムーミントロール:高山みなみ
・ムーミンママ:谷育子
・ムーミンパパ:大塚明夫
・スニフ:中尾隆聖
・スナフキン:子安武人
・ナレーション:白鳥英美子
そう、「楽しいムーミン一家」のメインキャストがそのまま声優として登場!
これは嬉しい!TVシリーズのイメージそのままに、違和感なく見ることができますね!
しかも、コナンとバイキンマンの夢のコラボ!(笑)
映画ムーミン谷の彗星 原作との違いは?
基本的に、原作小説「ムーミン谷の彗星」のストーリーを忠実に再現しています。
ま、トーベヤンソン自身が監修してますしね(*^^*)
ただ、全く同じという訳ではなく、多少内容がカットされている部分もあります。
例えば原作では、じゃこうねずみはムーミンパパに家を半分壊され、さらに雨により自宅が流されてムーミン屋敷にやってきますが、その部分はありません。
また原作本では、海辺近くでスニフが猫に出会い、洞窟を見つけるシーンがありますが(この猫がのちのち重要な役割を果たします)、この部分も映画では描かれていません(セリフで現状説明のみ)。
ムーミンたちがワシに襲われるシーンもなかったですね。小説ではワシに襲われた後、鷲が落としていった羽をスナフキンが飾りとして帽子につけます。スナフキンの帽子の羽は、この時のワシの羽なんですね。
その他にもちょこちょこありますが、ストーリーにはほぼ影響していません。
おおむね、原作と同じです。
ちなみにあらすじですが・・・。
ある朝ムーミンとスニフは、じゃこうねずみから地球に彗星が衝突するという恐ろしい話を聞きます。不安になった2人ですが、ムーミンママとパパの提案により「おさびし山」にある天文台に彗星についての調査の旅に。 その旅の途中で、ムーミンの大親友となるスナフキンやスノークのおじょうさんとの出会いも! 果たして彗星は衝突するのでしょうか?ムーミン谷と地球の運命は!? |
まさに「地球滅亡!」「世界の崩壊!」をイメージさせる内容です。
原作本は、スリルやリアリティのある表現が多く、多くの人がイメージしている「楽しい・平和・ほのぼの」としたムーミンの世界観ではなく、重苦しくて怖い雰囲気のストーリー。
ですが、どこか他人事のような、ムーミンたち・・・(笑)
でも、それがムーミン物語のいいところですね!恐怖を煽ったり、絶望の淵に追いやったりといったこともなく。
まさに生きるか死ぬか!?という場面でもあまり焦る様子もなく、こんな時でも自由に行動するキャラクターたち。ある意味、達観しているのかも!?(笑)
ムーミン谷の彗星・パペットアニメーションでは、さらにその重苦しい・怖い雰囲気が薄れて、のんびりした雰囲気も。
映像の美しさと声優のしゃべり方などで、そう感じるのかもしれませんね。
ムーミン谷の彗星・パペット映画の感想&吹き替え声優は?原作との違いまとめ
「劇場版 ムーミン谷の彗星・パペットアニメーション」は、TVアニメとは違い、北欧のセンスが漂うとってもオシャレな作品です。
特に、ビョークの音楽!そして絵本のような美しい映像。
ムーミンファンでまだ見たことがないという人は、ぜひ一度見てみてください!もちろん、ムーミンファンじゃなくても、楽しめますよ♪(特に、子どもの食いつきは良かったです(*^^*))
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